ITによる価値創造の実施

我が国の生き残りがかかったとも言うべき喫緊の課題は、産業の収益性を向上させることにあります。

急速に少子化が進行している現在、人件費の抑制や効率改善による生産性向上には限界があります。

少ない人数でより多くの収益を上げるイノベーティブな方法を真剣に模索する必要があります。

しかしながら、我が国産業界の最大の弱点は、技術的なポテンシャルを社会的な価値に変換する、大域的なビジネスプロセスがうまく回っていない点にあります。

多くのノーベル賞受賞者や、トップアスリートを輩出する我が国の人材の優秀さには疑問の余地がありません。

そうであるにもかかわらず、産業の収益性が向上せず、きわめて低い生産性に甘んじているのは、理由があります。

明治期以来の、先進国に対するキャッチアップを図る過程では、イノベーションは権威に裏付けられたトップダウンな過程で起こるものでした。

しかしながら、キャッチアップを完了した現在の日本では、イノベーションの創成は多数の不確実な試みのなかから生まれるボトムアップな形へと変化しています。

そこでは、リスクを適切に評価し、必要なリスクをとりながら、新しい価値を短時間で見つけ出し、爆発的に成長させるスキルが必要になっています。

このプロセスは、技術を生み、それについて知悉しているエンジニア自身が主導して行う必要があります。

ところが、わが国では、エンジニアがこのプロセスを習得するためのしくみは、きわめて不十分な状態にとどまっています。

産業構造や人材育成を含めた社会全体の体制が新しい状況に対応しきれていないのが 根源的な原因です。

新たな体制を模索するにあたり、オリンピックにおけるアスリート育成において有効であったように、達成すべきことを正確に認識し、実践を通じて必要な人材を育成する機構の重要性がきわめて高いことは言を俟ちません。

本委員会が目指す点はまさにここにあります。

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